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曲名: |
采女《うねめ》 |
作者: |
世阿弥(一説) |
季節: |
春(旧暦3月) |
場所: |
大和・春日の里 |
分類: |
三番目物・二場 |
上演時間: |
約1時間50分 |
上演データ: |
響の会
第1回研究公演・1部
1995年9月22日(金)
銕仙会能楽研修所
シテ・観世銕之亟(八世)
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清水寛二〔撮影:吉越 研〕 |
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●あらすじ |
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文・清水寛二/西村高夫 |
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諸国行脚の僧が奈良の春日神社に参詣する。
夜更け、朧月夜に一人の女性があらわれ、木を植える。僧が声をかけると春日の神の由来、木を植えるといわれを語り、僧を猿沢の池に案内する。仏事をなして欲しいという女。僧が誰の為にかと問う。女は答え、昔、帝の寵愛を失った采女がこの池に身を投げて空しくなった。帝は「吾妹子が寝ぐたれ髪を猿沢の池の玉藻と見るぞかなしき」と読み、嘆かれた。下々の身をもって君をお怨みしたのは愚かなことだったと語る。かくいう私こそ、その采女の亡霊だと明かし猿沢の池に沈んでいった。〈中入〉
僧は池のみぎわで弔いの経を読む。
いにしえの美しい姿そのままに采女の霊が現れた。僧の回向に謝し、自分もかの龍女のように男子に変成し、仏果を得て、観音の住むという補堕落に例えられるこの興福寺にいられると喜び、昔の曲水の宴の様を思い起こして舞い戯れる。やがて御帝の萬代までの栄を祈り、再び波間に消え去ってしまった。
〔'95/9/22 第1回研究公演 パンフレット掲載〕 |
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