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曲名: |
通小町《かよいこまち》 |
作者: |
観阿弥改作 |
季節: |
秋(旧暦9月) |
場所: |
京・八瀬
京・市原野 |
分類: |
四番目物・一場 |
上演時間: |
約1時間5分 |
上演データ: |
響の会
第12回研究公演
2000年9月14日(木)
銕仙会能楽研修所
シテ・観世榮夫
※袴能
響の会 第29回研究公演
2006年10月18日(水)
銕仙会能楽研修所
シテ・西村高夫
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西村高夫〔撮影:高橋健〕 |
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清水寛二〔撮影:前島写真店〕 |
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●あらすじ |
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文・清水寛二/西村高夫 |
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京都洛北、八瀬の山里に一夏の間、僧が籠もり、仏道修行をしている。その僧のもとに毎日、木の実、薪を持ち訪れる里女がいる。
ある日、僧が女に声をかけると「小野とは言はじ薄生いたる市原野辺に住む姥ぞ」と謎めいた言葉を残し、回向を願って消え失せた。
僧は思いあたる。古物語に市原野辺で死んだ小野小町の髑髏の目の穴から薄が生え、その薄の風に鳴る音が「秋風の吹くにつけてもあなめあなめ小野とはいはじ薄生いけり」と聞こえたという。そこで僧は市原野に行き、小町のために読経し、弔う。小町の亡霊が現れ回向に感謝し、戒を授けて欲しいと願う。背後に忍び寄る深草少将の怨霊。煩悩の犬となり果て、なお小町に執心を持つ少将の霊は小町一人戒を受けようとするのを妨げ、小町の袖を取り引き留める。僧は少将に、罪障懺悔のため、小町のもとに百夜通いした有様を見せよと言う。少将は請われるままに、小町の嘘を信じ雨風の中通い詰め、恋の成就を目前にして喜ぶ様を見せる。やがて二人は僧の弔いによって成仏する。
観阿弥作の古作の能で、物真似的要素が多い作品。
〔'00/9/14 第12回研究公演 パンフレット掲載〕 |
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