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曲名: |
柏崎《かしわざき》 |
作者: |
榎木並左衛門五郎
世阿弥改作 |
季節: |
秋(旧暦10月) |
場所: |
越後・柏崎
信濃・善光寺 |
分類: |
四番目物・二場 |
上演時間: |
約1時間40分 |
上演データ: |
第11回
響の会
2000年12月22日(金)
宝生能楽堂
シテ・山本順之
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観世静雪〔撮影:吉越立雄〕 |
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●あらすじ |
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文・清水寛二/西村高夫 |
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訴訟の為に鎌倉に滞在していた柏崎殿が病死し、子息花若も父の死を哀しみ出家遁世した。家臣小太郎は越後柏崎に帰り、花若の遁世と柏崎殿の死を伝え、花若の手紙と殿の形見を手渡す。愛する者を二人同時に失った母の悲しみは深い。父の死がいかに哀しくとも、生きている母になぜ姿を見せないのかと息子の遁世を恨むものの、息子の無事を神仏に祈るのだ。<中入>
狂女と化した花若の母が柏崎からこの善光寺に来て、内陣に入ろうとする。住僧はこれを咎める。女人であり、まして狂女の身では許されぬというのだ。阿弥陀の誓願は罪深い者も救い、女人を拒むはずはないと狂女は反論し、仏を讃え、夫の形見の烏帽子、衣を身につけ、夫の舞姿を偲びつつ舞を舞う。人間の妄執の深さ、世の無常を嘆きつつも、阿弥陀仏の力によって夫も自分も浄土に迎え取って欲しいと願う。この様子を見ていた花若は名のり出て、母子は再会を果たした。
深い仏教的法悦を描いた名曲。
〔'00/12/22 第11回 響の会 パンフレット掲載〕 |
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